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大阪・関西万博4回目その1:文系おじさん、人工光合成に感動する──大阪・関西万博 飯田グループ×大阪公立大学館

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ちょっと前のことになりますが、4回目の大阪・関西万博訪問について振り返っておこうと思います。

7日前の抽選で「大阪ヘルスケアパビリオン」、そして3日前には「飯田グループ×大阪公立大学館」の予約が取れました。

まずは「飯田グループ×大阪公立大学館」で人工光合成の展示をみましたので、その内容をまとめておきたいと思います。環境問題を考えるきっかけになりました。

飯田グループ・大阪公立大学館の外観

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正式名称は「飯田グループホールディングス×大阪公立大学」です。

華やかな外観がマダム達に大人気

建物のデザインには西陣織のような和柄が使われていて、見た目の華やかさからパビリオンの前で記念写真を撮る人が多数。とくに年配の女性グループに大人気でした。

おばさまたちの背中でパビリオン名が見えなくなったので、iPhoneの「消しゴムマジック」で背景処理したところ、表示が少しおかしくなってしまいました。

f:id:ED105:20250607063109p:plain iPhoneのクリーンアップ(消しゴムマジック)では文字の表示がおかしくなる

展示内容:未来都市と二次元キャラのナビゲーター

展示の中央には、巨大な未来都市のジオラマが鎮座しています。

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ナビゲーターはアニメ風の二次元キャラクター。こういう演出、日本のパビリオンではよく見かけますね。

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そして、ジオラマの周囲にはさまざまな展示が配置されていました。

一番印象に残ったのは、パビリオンに入ってすぐ右手にあった「人工光合成」の展示です。

本題:人工光合成とは何か?

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右側の緑のオブジェは、植物の光合成──水と二酸化炭素から炭水化物と酸素を生み出す、我々にとってなじみ深い自然現象を表現したものです。

左側の青いオブジェが、今回のテーマである人工光合成を表しています。

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人工光合成とは?

人工光合成とは、植物の光合成のプロセスを模倣して、光触媒の力で太陽光のエネルギーを利用し、水と二酸化炭素から電子を供給して還元反応を起こし、蟻酸(HCOOH)などの化学物質を生成する技術です。

最初は「蟻酸ってなに?なんかこわい名前…」と思っていたのですが、説明を読み進めると、その意義の大きさがわかってきました。

蟻酸の用途と未来

蟻酸は、水素を安全に運ぶための液体キャリアとして活用されます。

水素社会と人工光合成の可能性

トヨタから水素自動車「MIRAI」が発売されて数年が経ちました。最近はEV(電気自動車)一色のトレンドで、水素は「オワコン」扱いされがちだったように思います。

実際、街中でMIRAIを見かけたのは、これまでにたった数回だけです。

でも、人工光合成によって「その辺にあるもの(水と太陽と空気)」からエネルギーが作れる未来が来るとしたら──それは理系でなくてもワクワクする話ではないでしょうか。

脱炭素社会、そしてエネルギー貯蔵・輸送の未来に向けて、こうした技術は希望しかありません。

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日光を使った再生可能エネルギーといえば太陽光発電がメジャーですが、人工光合成はより夢があるなと思いました。

しかし、簡単にエネルギーに変換できる太陽光パネルに対して、人工光合成は手間がかかります。蟻酸を水素に変える過程がある事、そして水素をすぐにエネルギーとして使える装置がない事。

人工光合成による蟻酸→水素社会が来るならトヨタのMIRAIは良いかもですね。800万円もするので手が出ませんが。

ホンダも2019年に水素自動車を発売するもすでに終売しています。

最後に

3日前予約で珍しく空いていたので、何の期待をせずに入った飯田グループ×大阪公立大学パビリオンでしたが、人工光合成という私の知らなかった世界を知れる楽しい時間でした。

農業に少しずつ興味が出てきた今だからこそ、光合成というキーワードやこうした科学技術にも自然と関心が向いていくのかもしれません。

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