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フリーランスの備忘録、アウトプットの実験場

チェルシーブーツ(サイドゴア)のメンテナンス

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3年前に作ったサイドゴアのメンテナンスを行いました。DIYの中でも難易度が高い靴作りです。その工程の一部分を記録しておきます。ご興味がありましたらご覧ください。

また、靴作りの全行程のダイジェスト版は過去に記事にしています。そちらも合わせてご覧ください。

昔ながらの製法で作られている革靴だと、メンテナンスをきちんと行えば10年近くは履くことができると言われています。このブーツは、靴職人の指導の元ハンドソーンウェルテット製法(ストームウェルト使用)で作りました。

気が遠くなるような工程を経て完成した靴も所詮は消耗品。メンテナンスを怠るとボロボロになります。

メンテナンスの重要度が高いのは踵の削れや前ソールのゴムの摩耗です。

古いものを剥がす

ワニや釘抜きという道具、マイナスドライバーなどを用いてトップリフトという踵のゴムを剥がします。

かかと部分が削れるとその方向に靴が歪んでしまうので、その分靴が早く痛みます。3年のうちに何度か削れたゴム部分を継ぎ足す補修を行っていますが、今回かかとの積み上げを一層まるまるはがして補修する事にしました

剥がした後の残骸は綺麗なものではないので小さな写真にしておきます。

接着剤の接着効果を高めるためグラインダーでけずる

古い接着剤が残っていると剥がれやすいそうです。グラインダーでしっかり削り落とします。ゴムの向こう側の革底や踵の積み上げが見えてきます。

踵部分は大きな力がかかるので、馬蹄形(ばていけい)に釘を打ちつけます。上の写真でもうっすら銀色の釘の頭が見えています。中底側からと本底側から、それぞれ突き抜けない長さの釘、それらが両側から刺さっているので、靴のかかとが安定します。

ノリで貼り付ける

レザークラフトで使うゴムのりではなく、もっと強固な接着剤を用います。通称底のり。

両面にのりを塗ったら一度乾かしてから、ドライヤーで再活性させてから圧着します。

鉄の台に靴を入れて金づち🔨で叩きまくって圧着します。

コバを揃える

底の横の壁の部分をコバといいます。底のゴムや踵がはみ出ているので包丁で粗断ち(あらだち)してからグラインダーで仕上げます。

写真ばありませんがグラインダーでコバも削れますから、最後にコバインクで着色して磨きます。

完成

接着が甘かったり、踵がコバインクで汚れていたりと、よく見るとアラが目立ちますが出来上がりました。

踵を付け替えると、立った時も姿勢が良くなったような気がします。長く履きたいので、年一回ぐらいきっちりメンテナンスしてあげようと思います。