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執筆効率化:PREP法とTextwellを使った推敲テクニック

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下手は下手なりに、読みやすい文章を書くように心がけてはいる。

文章の型、段落の型

「ポイント、理由、例示、ポイント」(PREP)を念頭に書いているが、キーボードを打つ指が温まってきたら逸脱していることも多い。 PREPは、段落単位の構成方法である。

  • 最初にポイントを述べる文がくる
  • 次にその理由を示す文がきて
  • そのポイントをサポートする内容を含む文がくる
  • 最後にポイントで締めくくる

これがPREP的な段落の型である。 一般的な文章は主語と述語があって意味をなす。 それと同じように、段落ではPREPの順で内容を書き表すという段落単位の構成法である。

PREP法の限界

自分のわかっている範囲を解説する文章であれば、文章の着地点は決まっているであろう。 逆算すれば中継地点もおのずから決まってくる。 しかし、そう上手くは行かないのが文章である。

ロジックツリーで見出し項目をうまく配置させたとしても、書いているうちに微妙なずれが生じてチグハグな文章となる。 ましてや、雑記で日記なブログを書いている時は、着地点自体も不明瞭な状態で考えながら書いていると、思いもよらない文章の結末を迎えてしまう場合もある。

その原因は、書いているうちに自分が成長しているからではないだろうか。 書きながら考えることや、自分の中で不明瞭な事象調べることで、自分の思考のアップデートが生じる。 また、頭に浮かんだ自分の思考をディスプレイ上で視覚情報としてフィードバックした時に起こる何かによって変化する。

「いったん自己を離れ、また自己に戻る。しかし戻ったところは正確には前と同じ場所ではない」村上春樹・ドライブ・マイ・カー

ドライブ・マイ・カーの主人公、役者である家福とは立場は異なるが、文章を書いている自分も普段の自分では無いのである。なにしろこのブログ用人格を形成しているわけで、仕事人格、家庭人格を経てブログ人格に戻ってきた時は、同じ場所では無いのである。 と言うわけで、最初の自分が書いたものと今の自分が書くものは若干異なる文章が出てくる、のだと考えている。

あなたの始めた物語だから

書き始めたものは書き終わらないといけない。 文章の構成に整合性を持たせるために必要なのが推敲作業である。 内容がチグハグな文章は、書き手にも違和感が残るし、読み手にも苦痛であろう。 言葉を選び直したり、文の順番を入れ替えたりすることで、違和感を減らす作業を行い、文章をすっきりとまとめてみたいものだ。

推敲にはTextwellを使うとよい

前置きが長くなった。

文書を書く時にはいろんなソフト上で書いているが、昔から使っているのがテキストエディタのTextwellである。 iPhoneiPadMaciCloud経由で同期できる。 またJavaScriptを使った機能拡張が備わっている、拡張性が半端ないアプリである。

JavaScriptで書かれた機能拡張はアクションと呼ばれる。 Textwellのアクションの中でも文章の推敲にはReorder Lines(行ごとの並び変え)とReorder Paragraphs(段落ごとの並び変え)が便利だ。 下記スクリーンショットが通常画面とそれぞれの画面で、文がブロックとして区切られている。

行ごとに区切られているのがReorder Lines、段落ごとになっているのがReorder Paragraphs。 このブロックを前後に移動させることで推敲が行える。 行または段落を並び替えてみて、不自然ではないか確認する。

Markdown記法の改行

Reorder LinesおよびReorder Paragraphsを使う場合、Markdown記法の特徴を上手く活用する書き方が必要である。 Markdown記法では、改行が一つの場合は改行とみなされず、改行が二つ続いた場合に段落(パラグラフ)の区切りとして認識される。 なので、文ごとに改行、段落ごとに改行を追加して空白行を入れることで、下記の機能が使える。

  • Reorder Linesを実行すると文単位の並び変え
  • Reorder Paragraphsを実行すると、段落単位の並び変え

また、Markdown記法に設定したはてなの編集画面にそのまま貼り付けると、一つだけの改行は無視されて、段落として見ることができる。

Appleエコシステム内では完璧な執筆環境ができるが、Windowsが同居している場合は?

TextwellはiPhoneiPadなどのiOSバイスMacで使えるアプリである。 私のようにiPhoneiPadを使っているが、PCはWindowsを使用している人間にとっては使いづらい仕組みとなる。 iPhoneまたはPCで、はてなブログ内で文章を書いておき、チェックの時はTextwellにコピーするような運用になるだろう。

手間がかかる作業は、結局のところ長く続かないかもしれない。 ただ、今回TextwellとReorder Linesを使ってみてMarkdownの改行ルールが明確になった。 推敲しやすいようにMarkdownの改行ルールを使って文章を書いていくのは、マイルールにしておく。

AIにタイトルをお願いすると仰々しくなりますね。