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フリーランスの備忘録、アウトプットの実験場

見たもの・考えたことに補助線を入れる

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かなり前のはてなブログのお題、「習慣にしたいこと・していること」に対して1ヶ月前に書いた文章です。すっかり放置したので、自分の中で旬は過ぎてしまいましたが、後に振り返っておきたい内容でしたので投稿しておきます。

私のように文章を書くのが苦手な人は、書く対象に「補助線をいれる」ことが、書き始めの突破口になるかもしれません。

補助線を入れるとは

YouTubeチャンネル「リハック」の高橋Pが「補助線」という言葉を使っています。専門家の難しい話を視聴者に分かりやすく解説する時の枕詞として使われています。「補助線を入れておきましょう」という言葉の後、簡単な解説を入れてから番組を進めていく、そのような使い方をされています。

「補助線」をふんわり理解するだけではなく、自分なりに定義しておきたくなりました。ChatGPTと対話してまとめた、私なりの拡大解釈は下記の通りです。

「補助線を入れる」とは、問題解決や理解を促すために新しい情報異なる視点を加えること。数学や図形問題だけでなく、日常やビジネスにも使われ、直接的な答えが出ない時に異なる角度から問題を考える手法です。

一言で言うと、難題に対してブレイクスルーするための「アイデア」や「見方」という捉え方ができそうです。

たとえば図形の問題を解く際、一本線を入れると回答にぐっと近づきます。その補助線です。図形の問題は文字通り「線」を入れるのですが、文章を書く場合は、対象物の観察を行う型や方法・フィルターの的なものが必要と考えています。

文章を書くときの補助線について考える(私見

文章を書く際、対象物、現象や思考などを観察することで深みのある文章を書けるのだと思います。文才の優れた人の文章は情景の表現が巧みです。自分のフィルター(補助線・切り取り方)を通して観察することで、オリジナリティーあふれる表現が出来るのだと思います。

単純な観察眼の私の小学生以下の文章

対して、文才の欠如した私の場合は、見たものや考えたことを、そのまま書いてしまいがちです。私の文章は小学生以下の絵日記レベルの文章になります。例えばこんな感じ。

「サッカーを見に行きました。御堂筋線はピンクのユニフォームだらけでした。セレッソが勝ちました。楽しかったです」

書いている内容は事実ですが、幼い文章です。

表現するための補助線とは

雑記ブログを書き続ける内に、下記のような補助線が必要なんじゃないかと感じています。

たとえば、サッカー観戦という行為に対して、いくつかの疑問点を投げかけてみます。

  • セレッソの試合ってどこでやってるの?遠いの?
  • サッカーは自分にとってどんなスポーツ?
  • セレッソのファンになったのはなぜ?
  • 今年の見どころはどのあたり?
  • どんなプレーに心を奪われたの?
  • 誰が一番かっこよかった?
  • 今日のお客さんの入りはどうだった?
  • セレ女って言葉を聞いたことがあるけど、女性率が高いの?

このような疑問形でサッカー観戦について考えてみると、実際に観戦に行ったときには、観察フィルターが発動してリサーチの感度は上がる事でしょう。

そして、その質問文に対する答えは、文章の書き始めの取っかかりになり、内容に広がりを持たせてくれるものになりそうです。

フィルターを通した後の文章

先の小学生の文章の前半部分を、「ピンクのユニフォームの増加率」というフィルターをかけて書き直してみると以下の通りになります。

土曜日は神戸から電車に乗って長居公園にサッカーを見に行きました。セレッソのユニフォームはピンクです。遠目でもよく目立ちますがさすがにJR神戸線では見かけません。ただ御堂筋線の梅田駅あたりからチラホラとピンクが目立ち始めました。なんば、天王寺長居公園に近づくにつれ車内のピンク率は増加していき、ヨドコウ桜スタジアムの最寄駅の長居公園駅のホームはピンク一色に染まっていました。

中学生レベルになりました。ユニフォームという補助線・フィルターを入れることで、話を広げることができ、風景を自分なりに切り取ることができたのではないでしょうか。

まとめ

4月までの11ヶ月間、当雑記ブログにてさまざまなテーマについて書いてきました。時には苦しみ、たまには嬉々として、思うがままに書いてきました。テーマに対して「補助線の入れ方」を見つける作業を積み重ねていたような気がします。

ブログの書き始めは、誰かの文章を借り書いているような気がしました。どこかで読んだことのあるような文体で、予定調和の起承転結。軽くて薄い文章でした。

現在は複数の補助線の中からピックアップして文章を書くことができるようになりました。続けていくうちに文章の質も上がっていってくれたらいいな。

ここでは主に「補助線」という言葉を使いましたが、「フィルター」や「質問」、「切り取り方」などいろんな言い方があると思います。自分なりに腑に落ちる方法論を見つけて発展させていけばいいのでしょう。

また、この1ヶ月は忙しくてこなしている投稿が多く補助線の意識をすっかり忘れて退化したような気がします。しかし2月中には書かれたこの文書を読み返してみると、モノを書くコツを自分なりに掴んでいたようです。

直線上に成長していくことは不可能。戻ってくる場所を作るためにログを取っておくのは大事です。