Kindle Unlimitedを最大活用して法人化の準備を進めています。
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本記事では、法人化を決意した原因のひとつ社会保険料、特に国民健康保険料がなぜ高いのかについて、税理士さんが書いた本をベースに、まとめておきたいと思います。
書籍の紹介
個人事業と別に法人を立ち上げて社会保険料の負担を減らすマイクロ法人スキームを紹介した本です。
初心者にとっつきやすい対話型形式の本で、フリーランスに税理士がわかりやすく指南するストーリー仕立ての本です。
国民健康保険は高い
会社員は社会保険料の半分は会社が負担しており、会社の経費として扱われます。対して国保は全額個人が支払うために高くなります。個人事業主では保険料は税金の控除対象にはなりますが、経費にはなりません。
また、国民健康保険の制度には下記のような問題点があります。
平成30年4月から国民健康保険制度(国保)が変わりました:練馬区公式ホームページ
国民健康保険の支払上限額は徐々に増加しています。
所得に応じて支払額が増える国民健康保険ですが、所得が1000万あたりを超えると上限額があるので、定額になります。そこまで行けばお得かもしれませんが、所得が低い状態だと負担が大きいです。
神戸市は特に高い
下記の資料によると、比較した保険料の年度が不明ですが、広島市に次いで神戸市は全国2位の保険料の高さです。
順位 | 市町村 | 年間保険料 | 最安市町村との差 | 年収における割合 |
---|---|---|---|---|
2位 | 神戸市 | 593,697円 | +301,977円 | 14.8% |
国民健康保険の算定は、所得から基礎控除を引いた額で計算される
書籍の内容です。平成25年に、国民健康保険料の計算方式が基礎控除のみを控除する方法に変わりました。
H25の改訂 | 計算方法 |
---|---|
改訂前:住民税方式 | 所得-各種控除 |
改訂後:所得方式(旧但し書き方式) | 所得-基礎控除(43万) |
節税策として国民年金基金、小規模企業共済、iDeCo等が勧められます。これらは所得から引かれる控除として、税金に対する国が推奨する節税策です。
ただ、上記のように昨年支払った国民健康保険料や年金保険料などは考慮されることなく、青色申告控除、給与所得控除、基礎控除のみで保険料が決定します。
将来のために払い続けていた国民年金基金やiDeCoなどの積み立てです。それらの積み立てによって手元現金が減ります。売り上げが減った月には国民健康保険の支払いが重くなります。
この事実をつい最近知って驚愕したのも法人化を決めた一因です。お金が残らないはずです。
ましてや昨年のインボイス導入や近頃のキャッシュレス決済の影響で「とっぱらい」の仕事は減り、銀行振込が多くなりました。最長2ヶ月後支払の仕事も出来てしまい、キャッシュフローの重要性が身にしみます。
国民健康保険の支払いを減らす方法
本書では下記のような対策を挙げています。
これらの方法は国民健康保険料の負担を引き下げることが出来ますが、負担額が大きいことには変わりません。根本的な解決策として社会保険料の半分を経費か出来る法人化という選択肢が出てきます。
解決策はマイクロ法人化による社会保険料の経費化
著者は、社会保険料対策としてマイクロ法人の設立を進めています。マイクロ法人スキームとは、現在の個人事業と別の事業を法人で立ち上げて、役員・社員になることで社会保険に加入することです。
別事業というのがネックですし、法人設立は手間とお金がかかりますが、法人に所属することによって社会保険料の半分は経費化できます。
初期にかかる設立費用、毎年かかる法人税と税理士費用を天秤にかけて、明らかに残るお金が増える状態になればマイクロ法人を立ち上げる意義があるとのことです。
法人化を検討する方がよい個人事業主とは
書籍によれば、下記に該当する項目があれば、マイクロ法人の設立を検討すべきとのことです。
まとめ
数年前にマイクロ法人について調べたことがあります。その時は、制度の胡散くささと面倒くささがあって導入に至りませんでした。
昨年ブログを始めたときは、仕事が絶不調の時期でした。社会保険料の支払いで預金が減っていく様を見て、絶望を感じたものです。
楽しくブログを続けていけるように、納税等の社会的責任は果たしつつ、上手に立ち回りたいなと感じる今日この頃です。
最後まで読んでいただきありがとうございます。自分の理解のために書いた文章です。税金や社会保障システム等は全門外で詳しくありません。間違っているところがあればご指摘いただければ幸いです。